フロスの予防効果「エビデンスなし」

フロスの予防効果「エビデンスなし」
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フロスの齲蝕、歯周病予防効果について、アメリカのAP通信が8月2日、エビデンスが実証されていないことが分かったとする記事を配信し、議論が巻き起こっている。
これはフロスの効果を否定する結果ではなく、フロスの効果を示す論文の臨床疫学的根拠のレベルが低いと判明したとするもの。
昨年、情報公開法に基づき、AP通信はフロスの使用を勧奨している合衆国政府の関係先に過去10年間に出された関連論文を請求した。
このうち25片を調査した結果、いずれもエビデンスレベルが低く、バイアスも排除できなかったとした。
これにかんして保険福祉省と農商務省は、改訂版の食生活指針よりフロスの項目を削除した。
同ガイドラインに記載されるには、直近の論文でエビデンスが確立されていることが必須であるとみられている。
(アポロニア21 2016年10月号 )
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久しぶりに、『FLOSS OR DIE』を思い出しました。 
『FLOSS OR DIE』とは、1997年にアメリカ歯周病学会(AAP)が発表した歯周病予防キャンペーンのスローガンで、『フロスをしないと、病気になって死にますよ。』という意味です。
当院では、『歯と歯の間が歯磨きの取り残しで虫歯になるのは、接触点の少し下の部分ですから、フロスを使わなくても十分歯ブラシだけで磨けます。
またフロスをすることにより、歯を揺さぶるリスクがあるので、現時点でフロスをお使いなのであるならば、続けてお使いください。』と患者さんに説明していました。
今回、フロスのエビデンスレベルが低いということが明らかになったので、私の考えは概ね正しかったのだと考えています。
ぞれにしても、フロスに限らず、常識が覆されることは歯科界では珍しくはないように感じています。
生涯、継続して勉強しなくてはならないと感じる今日この頃です。